女川原発再稼働やめて
仮設住宅で1人暮らしの松井さく子さん(80)=宮城県女川町=震災前は、畑で野菜を作って自給自足で暮らしていました。今は、何でも買わなければいけないので生活が苦しい。それでも仮設でできた知り合いと「お茶っこ」をして楽しく暮らしています。
心配なのは、東北電力女川原発が再稼働を目指していること。ここは、原発のすぐ近くだから、もし何かおきたら逃げようがない。
震災前は、あまり原発が危ないとは思わなかったけれど、福島の原発事故で恐ろしさが身にしみました。女川原発も津波で事故寸前だったから人ごとではありません。
安倍首相は、福島の原発事故は「ブロックしている」なんて言うけれど信用できません。女川だけでなく、すべての原発の再稼働を絶対にやめてほしい。
老人ホームに入りたい
洞口伊章(よしあき)さん(88)、トシさん(88)=岩手県釜石市 私は太平洋戦争の釜石空襲で命からがら麦畑に逃げましたが、今度は津波で、夫と山に逃げました。2晩すごして寒さで低体温症になり、大阪からきた消防隊に救われました。(トシさん)
自宅は流されました。後継者もいないので再建は考えていません。2人とも年で耳が遠くなって私は要支援1で、妻は要介護1。車での買い物も命がけです。仮設にはサポートセンターがありますが、自立した生活ができないので、復興住宅よりも、老人ホームに入りたい。民間で高額の施設はあるけれど、安く入れる老人ホームは沿岸部にほとんどないのでつくってほしい。(伊章さん)
原発「すべて廃止」増加・・世論調査
東京電力福島第1原発事故から3年。政府が、原発を恒久化するエネルギー基本計画を今月(4月)末にも策定し、再稼働を急ぐ中、世論調査では「原発ゼロ」の割合が増えています。3月10日放送されたNHKの世論調査です。
NHKの世論調査では、原発を今後どうすべきかとの問いに対し、「減らすべきだ」が46%、「すべて廃止すべきだ」が30%で、合わせて8割近くになりました。
一方、「増やすべきだ」はわずか1%、「現状を維持すべきだ」は22%でした。注目すべきは、「すべて廃止すべきだ」が、2年前と比べて10%増えたことです。
また、日本世論調査会(「東京」9日付)の調査では、原発の今後について「即時ゼロ」が10・7%、「段階的に減らし、将来はゼロ」が58・2%と、″原発ゼロ″が約7割に上りました。また、「段階的に減らすが、一定の比率は維持」が25・
5%でした。