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新たな「安全神話」・・住民不安置き去り

再稼働をめさす九州電力川内原発=鹿児島県薩摩川内市。右下は安倍首相
再稼働をめさす九州電力川内原発=鹿児島県薩摩川内市。右下は安倍首相

新たな「安全神話」

 九州電力は、鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市にある川内原発1号機を、8月11日にも再稼働するとしています。問われるのは安倍政権です。再稼働については″政治判断する権限がない″などと明言し、新たな「安全神話」も復活させているからです。

 宮沢洋一経済産業相は4日、会見で川内原発の再稼働について問われ、個別の原発の再稼働については「技術的な判断を第三者(原子力規制委員会)がする制度であり、政治的判断の余地がない制度になっている」と述べました。

 これは、安倍首相自身が「原子力規制委が安全性を確認した原発は、着実に再稼働する」と再三表明してきた態度に他なりません。再稼働の責任を規制委に押し付けているのです。

 しかも、規制委の審査さえ通れば「安全」だとする、新たな「安全神話」を復活させています。

 しかし、その規制委の田中俊一委員長は「規制基準に適合しても、事故は起きうる」「安全であるとは申し上げない」「再稼働の是非について、規制委は判断しない」と表明しています。

 結局、責任の所在はあいまいなまま、再稼働を進めているのです。

住民不安置き去り

 住民の不安に応える姿勢もありません。原発の過酷事故が起きたときの避難計画は、規制委の審査の対象にさえなっていません。

 避難計画の作成は「自治体の責任」とされ、昨年9月、安倍首相が議長を務める国の原子力防災会議は、川内地域の避難計画を含めた緊急時対応について「具体的かつ合理的」と「了承」しました。

 しかし、避難計画の実効性は確認されていません。鹿児島県が示している「避難計画」は、原発から5キロ以遠30キロ圏内の住民は「屋内退避」を基本に、事故時の放射線量をモニタリングして、「避難場所を臨機応変に決める」システムです。

 住民からは「大量被ばくが前提の計画」と批判の声が上がり、防災の専門家は「机上の空論」としています。

 再稼働への「地元同意」でも、立地自治体である薩摩川内市と鹿児島県のみの議会と首長の「同意」で足りるとしています。東京電力福島第1原発事故前と同じです。

 ひとたび過酷事故が起きれば、地元も周辺もなく、被害が広く及ぶことは、福島原発事故で明らかです。

 昨年11月以降、鹿児島、熊本、宮崎3県の10市町議会が九電に対し、再稼働にあたって説明会の開催を求める決議や陳情を採択していますが、九電はいっさい応じていません。監督官庁の資源エネルギー庁は「九電の方針を超えた指導は難しい」と無責任な対応です。

 どの世論調査でも、国民の過半数が再稼働に反対しています。民意を無視して再稼働につきすすむ安倍政権の姿勢は、国民、住民の命と安全を置き去りにし、民主主義をないがしろにするものです。

 

疑問が噴出 頬かむりか・・「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」の向原祥隆事務局長の話

 川内原発再稼働をめぐっては、火山噴火の危険性、地震対策の不十分さ、避難計画の実効性への疑問が噴出し、原発を動かせばさらに増える核廃棄物の処分方法も決まっていないのに、安倍政権は全部頬かむりし、民の声を一切聞くことなく再稼働に突き進んでいます。九電も国も規制委も、ぐるです。再稼働など言語道断です。

 

原発ゼロヘ 運動さらに・・日本共産党の、まつざき真琴県議の話

 安倍政権の無責任極まる態度は許せません。原発利権で結びついた勢力を相手に、鹿児島県民、全国の国民が力を合わせて、再稼働のもくろみを大幅に遅らせてきました。このことを確信に、断固として再稼働に反対し、原発ゼロを求める運動を、さらに強めていきます。

(「しんぶん赤旗」2015年8月10日より転載)

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