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震災3年300人調査・・健康・医療“費用免除続けて”切実

14-03-13isinomaki「元気だった夫が、震災の年の9月に心筋梗塞で倒れてしまった。今も心臓と糖尿病で入退院を繰り返しているの。私も膝と腰が悪くて・・」。岩手県大船渡市の仮設住宅で暮らす83歳の女性は、暗い表情で話します。夫を施設に預けたいけれど、5ヵ月待ちだと言われています。

体調悪い52%

被災者の心身の健康をむしばむ長期にわたる避難生活。300人実態調査で、健康状態が「悪い」25%、「やや悪い」27%と計52%の人が体調不良を訴えています。とくに福島県では「悪い」が33%にのぼります。

今回の調査では、仮設暮らしの長期化で足腰を痛めたという症例が目立ちます。さらにがんなど深刻な症状を訴える人も少なくありませんでした。

一家がそろって健康をむしばまれるという例も。宮城県名取市の仮設住宅で暮らす女性(71)は、震災後に部屋に閉じこもりがちだった夫が認知症を発症。さらに娘も、うつになりました。自身も「仮設暮らしで両膝が関節炎になり、足腰が悪くなってしまった」と嘆きます。

被災者にとって″命綱″となっているのが医療費や介護保険料の免除制度です。岩手県と福島県(一部地域)では、国が支援負担を減らしてからも継続しています。一方、宮城県は昨年(2013年)4月から打ち切りましたが、被災者らの運動で国が支援負担割合を増額。これを受けて各市町村が、今年4月から対象者に制限があるものの免除復活を表明しています。

実態調査では、医療費・介護費の免除措置について「絶対継続」75%、「なるべく継続」18%と計93%もの被災者が続けてほしいと望んでいます。

岩手県山田町の女性(48)は、避難生活で持病の腰の椎間板ヘルニアが悪化して休職中です。「医療費の免除で助かっています。いまは先の見通しが立たないからぜひ続けてほしい」と願います。

9割再開望む

宮城県では、免除措置の一部復活について独自に聞きましたが、55%が「とても助かる」と回答。「後期高齢者医療や介護保険利用免除措置復活も必要」が34%と、いっそうの改善を求める人も多く、合わせて9割が免除再開を歓迎しています。

仙台市太白区の、あすと長町仮設住宅の自治会長で、医療費免除再開のために他の自治会長らとともに奮闘した飯塚正広さん(52)は、こう強調します。

「がんを患っている人は抗がん剤で月6万円はかかる。非課税世帯のみの継続などと制限をつけるのは冷たすぎます。医療費と後期高齢者医療、介護保険利用料の免除は3点セットで被災者にとって、どうしても必要なものです」
(つづく)

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