東京電力は4月22日、福島第1原発で高濃度の放射能汚染水が増え、汚染地下水が海に流出し続けている問題で、1〜4号機建屋周辺の井戸(サブドレン)などからくみ上げた汚染地下水を浄化設備で処理した後に海に排出する計画の基本シナリオと、漁業関係者や地元の理解が得られない場合の代替案について、原子力規制委員会の検討会で示しました。
基本シナリオは、サブドレンくみ上げを開始▽海側の遮水壁を閉めて、護岸近くの井戸からのくみ上げを開始▽建屋山側で凍土壁をつくる▽建屋海側で凍土壁をつくる・・の4段階。現在、建屋に1日当たり300トン流入している地下水を減らすことで、汚染水増加を抑制する計画です。
一方、国や東電への不信感から、処理後の汚染地下水を海に放出することについて関係者の理解が得られていないため、東電は、サブドレンから汚染地下水をくみ上げずに、山側の凍土壁の効果が表れるタイミングで海側遮水壁を閉じるという
代替案も示しました。
(「しんぶん赤旗」2015年4月24日より転載)