福井地裁が関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を差し止める仮処分決定を出したことを受け、仮処分を申し立てた住民と弁護団は4月15日、原子力規制委員会に対し、再稼働の前提となる審査の手続きを直ちに中止するよう求める緊急申し入れ書を送付しました。
申し入れ書は、地裁決定で規制委の策定した新規制基準が合理性を欠くと指摘されたことを重く受け止め、高浜3、4号機に加え全ての原発の審査手続きを直ちに中止するよう求めています。
滋賀の運動・・勇気づける/辻団長が談話
福井地裁が関電高浜原発3、4号機の再稼働を差し止める仮処分決定をしたことについて、福井原発訴訟(滋賀)原告団長の辻義則さん(68)=滋賀県長浜市=は、次のように語っています。
◇
滋賀からも70人ほどが福井地裁前に駆けつけ、画期的な決定が伝えられた瞬間、集まった人たちといっしょに歓声を上げました。
滋賀県民29人も今年1月、大津地裁に高浜原発3、4号機の再稼働差し止め仮処分申請を行っており、今回の仮処分決定は滋賀での運動を大きく勇気づけるものです。
決定は、基準地震動(原発の耐震設計で想定する最大の揺れ)問題で、「実際のみならず理論面でも信頼性を失っている」と指摘し、新規制基準について、適合しても「原発の安全性は確保されていない」と判断しました。これらは大津地裁での私たちの主張を裏づけるものです。滋賀でも再稼働差し止めの仮処分決定を勝ち取るために頑張りたい。
(「しんぶん赤旗」2015年4月16日より転載)