「原発ゼロ」を求める国民の声を無視して原発推進の政策をすすめる安倍晋三政権。首都圏反原発連合は4月10日、毎週金曜日の首相官邸前抗議行動をおこない、冷たい雨のなか、600人(主催者発表)の参加者が「原発いらない」と声をあげました。
「いつか来たいと思っていました」。京都市伏見区に住む女性(60)は、今年3月に高校教員を定年退職。「やっと時間ができたので思い切って来ちゃいました」といいます。「原発再稼働を絶対に許すわけにはいきません」
東京都世田谷区から参加した女性(65)は、再稼働を狙って暴走する政府の姿勢に憤ります。「いまひとつも動いていない原発を、なぜ動かす必要があるのか。原発のない未来のためにやれることをやっていきたいです」と話しました。
「福島の事故は人ごとではない」。同世田谷区に住む女性(63)は、新潟県の実家が柏崎刈羽原発から20キロメートル圏内にあるといいます。「福島第1原発事故の衝撃は、4年たった今も忘れられません。政府が未来に対して責任を放棄しているのは情けない。福島の事故をきっかけに原発をなくす決断をしたドイツに見習うべきです」と語りました。
吉良氏スピーチ
日本共産党の吉良よし子参院議員は10日、原発に反対する首相官邸前抗議行動に参加して、スピーチしました。
吉良議員は、文部科学省の発表で、原発から半径30キロ圏内における19道府県の幼稚園、小中学校のうち、原発事故を想定した避難訓練を実施しているのは32%にとどまっていることなどを指摘。「万一事故が起きたら、被害を受けるのは子どもたちです。子どもの命を守るためにも、原発をゼロにするしかない」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2015年4月11日より転載)