東京電力は3月2日、福島第1原発で汚染水の放射性物質を吸着して大幅に減らす装置「ALPS」(アルプス)の廃液を保管する容器の上部に、水がたまっていたと発表しました。外部には漏れておらず、東電は放射性物質の有無や水がたまった原因を調べています。
東電によると、2日午後1時ごろ、関連企業の作業員が保管施設内で、容器の上部に水がたまっているのを見つけました。
トリチウムが最高値を更新・・地下水バイパス
東京電力は3月1日、福島第1原発の地下水バイパスの井戸でくみ上げた地下水から、1リットル当たり970ベクレルのトリチウム(3重水素)が検出されたと発表しました。12カ所あるくみ上げ用井戸のうち南から3番目の井戸で、この井戸での過去最高値を更新しました。
この井戸は、3月にタンク群を囲う堰(せき)から高濃度の放射能汚染水が漏れた地点の下流側に位置しており、2月に高濃度の汚染水が港湾へ流出した排水路が井戸の上流側を通っています。
(「しんぶん赤旗」2015年4月3日より転載)