日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は3月
2日の復興特別委員会で、東電福島第1原発事故に伴う避難生活で減収や失業状態になった人たちに支払われていた「就労不能損害」賠償の打ち切り問題について質問しました。
賠償打ち切りは昨年2月に東電が発表。福島県弁護士会や地元自治体は「被害者の実情に応じた賠償の継続」を求めています。
高橋氏は、「避難先での安定雇用など考えられない」「働きたいが仕事が見つからない」との被災者の声を示し、政府の対応を迫りました。高木陽介経産副大臣は「個別の事情を聞きながら賠償する」と答弁。高橋氏は、個別の事情を考慮し賠償が延長された例がないことを示し、丁寧な対応を求めました。事故にともなう汚染土などを保管する中間貯蔵施設について、高橋氏は「浪江町など汚染土の搬出元自治体との安全協定も考えるべきではないか」と提案。環境省高橋康夫審議官は「福島県などとよく相談する」と答えました。
高橋氏はまた、福島県の市町村が行った除染費用のうち国が東電に請求した761億円のうち東電側が約2%しか応じていない問題をただしました。東電からぼう大な申請書類の提出を求められ、それが自治体の負担になっています。高橋氏は手続きの簡素化などを求めました。
高木副大臣は「東電にしっかり指導していく」と答えました。
(「しんぶん赤旗」2015年4月3日より転載)