東京電力は3月20日、福島第1原発で19日に作業員が操作ミスで作業と関係ないポンプを起動させたため、タンクを囲うせき内にたまっていた水が現在使用していないホースを流れ、ホースの割れ目から地表に漏れたと発表しました。
東電によると、作業員が、汚染水貯蔵タンクが設置されているC東エリアのせきからH5エリアのせきへ水を移送するポンプのスイッチを入れようとしたところ、誤って別のポンプを起動しました。
その結果、現在使用していないラインを通して、別のせきから回収した水をためていた「角水槽」の水がH5エリアの「雨水回収タンク」に移送され、途中のホースに割れ目があったためにそこから水が漏れました。
漏れた水の量は約10立方メートル。東電はバキュームカーで回収しましたが、一部は地表にしみ込みました。漏れた水に含まれる放射性物質の濃度は、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が1リットル当たり7ベクレル。放射性セシウムは検出限界未満でした。
(「しんぶん赤旗」2015年3月22日より転載)