関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働に同意を迫られている高浜町は3月3日、原子力規制委員会の審査概要をまとめた町民向けの説明ビデオを町有線テレビ放送で放映開始しました。住民説明会開催に否定的な野瀬豊町長が規制委に製作を要望していたもので、15日まで毎日6回ずつ放映されます。
内容は約33分で、原子力規制庁の担当者がパネル写真を使い、究明途上のはずの東京電力福島第1原発事故の教訓や、新規制基準に「適合」した地震や津波の対策などを説明しています。
町民や町内勤務者から質問を受け付けますが、匿名は不可。審査結果に対する質問事項を役場や公民館、ホームページに備えた様式に記入し、ファクスやメールで町に提出します。回答は、原子力規制庁から3月末ごろに行われる見通しです。
野瀬町長は3月中には同意判断の結論を出さない考えを示しています。町長の判断の前提として、国がすべきこととして①責任と覚悟をもって原子力政策に取り組む姿勢を示す②避難計画を中心とした防災対策支援の充実・強化に取り組む③地元理解が得られるよう最大限努力する─の3点を挙げています。
(「しんぶん赤旗」2015年3月4日より転載)