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割高MOX 電気料転嫁・・輸入総額994倍円 ウラン9倍も

mox-ryou 使用済み核燃料を再処理して作ったウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を原発で使う「プルサーマル」を導入したり、計画したりしている電力5社が、これまでに輸入したMOX燃料は総額で少なくとも994億円に上ることが2月21日、分かりました。通常のウラン燃料に比べ割高とされ、1体当たりの輸入額が9倍のケースもありました。MOX燃料の費用の一部は電気料金に転嫁されています。

 プルサーマルを進める電力会社は使用済み燃料の処理をフランスなどに委託し、MOX燃料に加工して輸入してきました。

 電気事業連合会によると、プルサーマルを目的にMOX燃料を輸入した電力会社は東京、中部、関西、四国、九州の5社。うち関西、四国、九州の3社はプルサーマル費用を織り込んで電気料金を改定しています。

 財務省貿易統計などによると、5社はプルサーマルのMOX燃料が初めて到着した1999年以降、6原発で受け入れ、輸入額は約994億3700万円に上ります。この中には輸送費や保険料も含まれます。

 関電は2013年6月、高浜原発3、4号機(福井県)用にフランスからMOX燃料20体を約185億1400万円で輸入。1体の輸入額は単純平均で9億2500万円を超えます。高浜3、4号機向けに米国から13年10、11月に計60体輸入したウラン燃料は同1億300万円前後でした。

 電力5社はいずれも契約に関わるなどとして、MOX燃料の価格を明らかにしていません。

プルサーマル

 通常の原発でウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を燃やして発電すること。2009年以降、東電福島第1原発3号機、関電高浜原発3号機(福井県)、四電伊方原発3号機(愛媛県)、九電玄海原発3号機(佐賀県)の4基で実施されました。

(「しんぶん赤旗」2015年2月22日より転載)

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