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東北電の主張退ける・・東通原発の活断層 規制委専門家

 東北電力東通(ひがしどおり)原発(青森県東通村)の敷地内の断層について原子力規制委員会の専門家チームは2月18日、昨年(2014年)末にまとめた評価書案について、他の原発の断層を調査している専門家の意見を聞く会合を開きました。

 評価書案は、敷地内で見られる地層のずれが断層運動によるものではないとする東北電力の主張は「十分なデータが示されていない」などとして、その主張を退けています。この日の会合で大きな点で異論も出ませんでした。今後、正式な評価書としてまとめられ、規制委に報告されます。

 規制委の石渡明委員は「評価会合の課題は事業者のデータからどういう結論が得られるか」であり、「新規制基準に照らしての判断は、規制委の審査段階でする」と述べました。

 専門家チームは一昨年(2013年)2月に敷地内で南北に走る断層群のうち、原子炉建屋近くを通る断層「F-3」「F-9」を「活断層の可能性が高い」とする評価書案を示しました。その後、東北電が追加調査を実施。敷地内の地層のずれは、鉱物が水を吸収して体積が膨張する「膨潤説」を主張し、活断層を否定していました。

 年末の評価書案は、東北電の主張について地層のずれの成因など論点をしぼって評価したもので、「F-3」「F-9」については東北電の主張では説明できないなどとしています。

(「しんぶん赤旗」2015年2月19日より転載)

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