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福島 自然エネ100%へ挑む・・会津電力/県農民連

 2011年3月の東京電力福島第1原発事故で未曽有の被害を受けた福島県では、県内原発の全基廃炉と、自然エネルギー100%をめざしています。原発に固執する国と電力会社による逆流に負けず、「ここから自然エネルギーを全国に広めたい」という福島県を訪ねました。

(細川豊史 写真も)

 

会津電力 エネルギーも安心安全でなければ・・太陽光発電23ヵ所 市民ファンドも

 

会津電力の佐藤うえもん社長(大和川酒造店会長)=1月27日、福島県喜多方市
会津電力の佐藤彌右衛門社長(大和川酒造店会長)=1月27日、福島県喜多方市

『食の安全に気を使うのと同じように、エネルギーも安心、安全なものでなければ』

 2013年8月、会津地方で設立された「会津電力」。旗振り役は、創業225年の大和川酒造店=喜多方市=の9代目、佐藤彌右衛門(やうえもん)さんです。原発事故で酒造りが脅かされたことが原点でした。

 会津地方で23力所の太陽光発電設備を持ち、総容量は2500キロワット(一般家庭約1000世帯分)。事業費は地元金融機関の融資と1口20万円の「会津ソーラー市民ファンド」で集めました。会社の設立で4人の雇用を生みました。

 さらに大幅に増設しようとしていた矢先、電力会社が原発再稼働を前提に自然エネルギーの買い取りを抑制した影響で計画を4分の1ほどに縮小せざるをえませんでした。

 「原発は廃炉や使用済み核燃料処理、事故処理の費用など高コスト。早くやめるべきです」

 ソーラーパネルが並ぶ高台から会津盆地を眺めながら、佐藤さんは語ります。

 「あの盆地の地下にも、くみ尽くせぬ水が広がっています。会津には水力発電の大きな可能性があります。いずれは水利権を電力会社から取り戻し、全国にエネルギーを供給する自立した地域経済を築きたい」

 

県農民連 原発ゼロ言うため自分たちでつくる・・会員全世帯分目標 今月ソーラー稼働

 

完成間近の太陽光発電所で笑顔をみせる郡山地方農民連の会員ら=2月2日、福島県郡山市
完成間近の太陽光発電所で笑顔をみせる郡山地方農民連の会員ら=2月2日、福島県郡山市

 福島県農民運動連合会(福島県農民連)は県内各地で太陽光発電事業に取り組んでいます。会員全世帯分にあたる6000キロワットの発電という目標にもうすぐ届きそうです。

 

 郡山市の北西部、里山が広がる熱海町石筵(いしむしろ)地区。設置が完了し、今月中旬から稼働するソーラーパネルを前に、郡山地方農民連の会員が笑顔を見せました。

 「原発ゼロを強く言うために自分たちで電気をつくる」と話すのは、同農民連・産直組合郡山代表理事の橋本整一さん。

 橋本さんは20年前から遺伝子組み換えでない自給飼料で安心・安全の牛乳づくりにとりくんできましたが、原発事故で出荷は不可能になったままです。

 「牛乳づくりがだめにされて悔しい。ゆくゆくは豊富な森林資源を生かしてエネルギーを供給したい」

 ここには、福島県農民連と協力するNPO法人自然エネルギー市民共同発電のパネルも併設されています。「原発依存でない社会を」「復興に役立ててほしい」と、全国の約140人から建設資金が寄せられました。

 福島県農民運の佐々木健洋(たけひろ)事務局長は、「電力会社は、″自分たちも発電できる″と市民発電のすそ野が広がることを恐れています。自然エネルギーの買い取りをしぶる動きに対し、あきらめずに各地でとりくみを進めていきたい」と話します。

 

「40年までに」県がプラン・・福島県の再生可能エネルギー導入目標

 福島県は、2040年に県内エネルギー需要の100%を自然エネルギーでまかなうことを目標とする「再生可能エネルギー先駆けの地アクションプラン」を13年2月に策定しました。電力会社による自然エネルギーの買い取り中断問題に対しても、昨年(2014年)11月に緊急提言を発表しました。

 県エネルギー課の佐々木秀三課長は、「何億年という過去の貯蓄を食いつぶす化石燃料にも原子力にも依存しない社会をつくり、自然エネルギーによって人、地域の力をつくりたい」と語ります。

 日本共産党県議団の神山悦子団長は、「福島を自然エネルギー先駆けの地とするためには、原発にしがみつく国や電力会社としっかり対峙することと、住民参加や地産地消の取り組みへの支援が大切です。私たちも県、県民とともに頑張ります」と話しています。

15-02-08zu

(「しんぶん赤旗」2015年2月8日より転載)

 

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