日本共産党の井上哲士議員は11月12日の参院原子力問題特別委員会で、使用済み核燃料処理という根本的な問題が解決できないもとで、「国が前面に出れば解決するかのように振りまいて、再稼働の議論が進められてきた。これ自体がまやかしだ」とのべ、安倍政権がすすめる原発再稼働路線を厳しく批判しました。
井上氏は、使用済み核燃料対策として国が進めてきた「核燃料サイクル計画」に言及。青森県六ケ所村の再処理工場の完成時期は22回延期され、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)も1万カ所に及ぶ点検もれで原子力規制委員会から運転禁止命令が出されていることをあげ、「まったく行き詰っている」と指摘しました。
井上氏は、再稼働で発生する高レベル放射性廃棄物の地層処分に国が候補地を示す方法に変えるというが、安全神話に反省もなく再稼働を進める国に国民は不信を持っており、住民合意など得られないと強調。使用済み核燃料を増やし続ける再稼働はやめるべきだと強く求めました。
高木陽介経済産業副大臣は「国は謙虚に丁寧に説明し、安心を持ってもらう努力をしたい」とのべました。
(「しんぶん赤旗」2014年11月14日より転載)