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土砂下敷き作業員死亡 本格的な医療施設を・・福島原発で勤務した看護師の話

「小規模工事ほど、事故発生が目立つのも福島原発の特徴だ」と3月28日の死亡事故について話すのは福島第1原発事故作業拠点のJビレッジの医療室、重要免震棟医療班でスタッフとして勤務したことのある看護師、染森信也さん(53)。Jビレッジでの救命医療の体験から原発構内での工事管理、医療体制のあり方について聞きました。

 事故発生で対応した医師がどのくらいの時間で現場についたのか。心静止は一般的には5分したら、回復するのは極めてまれなこと。回復する見込みがあればドクターヘリで搬送する。しかし救急車で外部の病院に搬送したのは死亡判断を構内ですることを避けたいという東電の判断もあったのではないか。東電は構内の建設工事についての施工管理能力は低く、建設業者は全体像が見えず、現場は放射線量が気になりついついその場しのぎの施工になりがちで、本来ならありえない事故が多発する。病院も近くになく時間不足になる。3000人もの作業員が働く現場であり、内部では本格的な医療施設を作るべきという議論もあるが、黒字を意識する東電は産業医の配置で済ませている。

事故は建設産業の災害ではあるが、放射線量被害を排除できないところでの災害をどうしたら防げるのか、東電や国は構造的なメスをいれることが強く求められる。

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