日本共産党の塩川鉄也議員は3月28日の衆院経済産業委員会で、福島第1原発で働く作業員に、発注元の東京電力が増額した労務費を賃上げとして確実に届かせるよう求めました。茂木敏充経産相は「しっかり指導していく」と答えました。
東電は昨年11月、作業員の日当の割り増し分(危険手当)を1日当たり1万円から2万円に増額すると発表。12月の新規契約分から実施しています。
東電の広瀬直己社長は、増額した新規契約は2月末で48件あり、完了した工事は3件だとした上で、東電から増額分が支払われるのは発注工事が完了した翌月だと説明。「まだ工事が終わっていないと、(作業員に)届いていないと思う」と答えました。
塩川氏は、昨年12月以前に結ばれた長期契約の場合には、すみやかな賃上げにつながらないと指摘。広瀬社長は元請け会社に対し、末端の一人ひとりにまで行き渡る対策を立案させ、東電もその実現に協力するとし、元請けとのすべての書面契約において増額分を別枠で明示していきたいと述べました。