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点検漏れ新たに・・「もんじゅ」誤記未報告も/基準に迫るトリチウム・・福島第1くみ上げ井戸から/MOX工場の完成延期発表・・日本原燃

点検漏れ新たに・・「もんじゅ」誤記未報告も

約1万4000件の機器に点検漏れなどの不備が確認された日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、新たに9件の点検漏れが見つかったことが4月11日、同機構への取材で分かりました。原子力規制委員会が3月に行った保安検査で指摘したといいます。

原子力機構などによると、点検漏れが判明したのは制御盤の機器など。担当する二つのチームで二重にチェックする必要があったのに行われていませんでした。同機構は昨年(2013年)9月、規制委に点検が完了したと報告していました。また、点検の時期や頻度などを定めた計画表の計520ヵ所に日付などの誤記があったのに、担当課長が「軽微なもの」として訂正印で修正するだけにとどめ、所内の委員会に報告していませんでした。

もんじゅは運転再開の準備を中止するよう規制委に命じられており、機器の保守管理体制に問題があると判断されれば、運転できない状態が続きます。

基準に迫るトリチウム・・福島第1くみ上げ井戸から

東京電力は4月10日、福島第1原発で汚染前の地下水を海に放出する「地下水バイパス」に使用する井戸12ヵ所のうち1カ所で、8日に採取した水からトリチウムが過去最高となる1リットル当たり1300ベクレル検出されたと発表しました。一方、別の2カ所の井戸からもそれぞれの過去最高値となるトリチウムの濃度が検出されました。

東電の基準では、放出できるトリチウム濃度は同1500ベクレル未満。この井戸の濃度は上昇傾向にあります。

1300ベクレルが検出された井戸は、昨年(2013年)8月に約300トンの汚染水が漏れたタンク近くにあります。

東電は同日、地下水をくみ上げる井戸で放射性物質が放出基準値を超えた場合も、くみ上げを続ける方針を明らかにしました。

12カ所の井戸でくみ上げた水は、放出前にいったん同じ貯蔵タンクにためられます。仮に井戸の1カ所で基準値を上回っても、薄められる仕組みです。タンクに集めた段階で水を検査し、基準値に迫れば原因とみられる井戸のくみ上げを個別に停止するとしています。

MOX工場の完成延期発表・・日本原燃

核燃料サイクル施設を運営する日本原燃は4月11日、青森県六ケ所村に建設中のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料工場の完成時期を2016年3月から、17年10月に延期すると発表しました。

東日本大震災の影響で、工事が13カ月間中断したため。約1900億円としてきた総工費も、工事の延長に伴う人件費の増加や設計変更により、約2100億円に増えるといいます。MOX燃料工場の完成時期の延長は4度目となります。

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