東京電力は6月25日、福島第1原発の地下水バイパス計画で海に放出するためのくみ上げ用井戸から採取した地下水から、トリチウム(3重水素)の濃度が過去最高の1リットル当たり2100ベクレルを検出したと発表しました。
問題の井戸は12本ある井戸の最南端。130メートルほど上流には、昨年8月に高濃度の放射能汚染水が漏れたタンク群があります。この1ヵ月、くみ上げる地下水のトリチウム濃度が放出基準(同1500ベクレル)を超える状況が続いており、これまでの最高値は、18日の採
取分で同2000ベクレルでした。
東電は12本の井戸でくみ上げた水を一時貯留タンクにためて、基準値を下回れば海に放出しています。一つの井戸で基準値を超えても、他の井戸と混ざり薄まれば放出できる仕組みです。
(「しんぶん赤旗」2014年6月27日より転載)