青森県の東通(ひがしどおり)原発1号機(東通村)の再稼働に必要な「規制基準適合審査申請」へ向けて東北電力が県の事前了解を得るための「増設等計画書」を三村申吾知事あてに提出したことを受け、日本共産党青森県委員会は6月6日、事前了解を承認しないよう県に要請しました。
三村知事は4日の定例会見で、新規制基準に沿った内容であれば、了承するとの考えを示しています。
要請には、日本共産党の諏訪益一、安藤はるみ両県議と、原発・核燃料サイクル施設立地地域から市川俊光上十三地区委員長(東北町議)、東通村に隣接する横浜町から、沖律正博町議が参加。応対した県原子力安全対策課の担当者に要請書を提出しました。
要請書は、①福島原発事故により避難生活を強いられている13万人の人々の苦悩、原子炉内の検証や汚染水問題を含め収束とはほど遠い②根本的弱点を持つ新規制基準・活断層問題も未決着③高速増殖炉路線の破綻、高レベル放射性廃棄物の最終処分事業が成り立たない──などを指摘し、県に承認しないよう強く求めました。
また、諏訪県議は「このような状況で見切り発車をすることは到底許されない」とのべ、再稼働を目指して事前了解を得るための事前計画書を県に提出した東北電力を強く批判しました。
県担当者は「内容を精査し検討中。まだ結論は出ていない」と答えました。また「県は9日にも承認する方針」と一部報道されたことに対して、「そのような回答はしていない」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2014年6月8日より転載)