全国の自治体首長や首長経験者でつくる「脱原発をめざす首長会議」と、研究者や技術者でつくる「原子力市民委員会」は6月1日、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働は立地自治体だけの問題ではないとして、「再稼働を考える」集会を熊本県水俣市で開きました。
同市は川内原発で事故が起きた際の避難者受け入れ自治体。「原発避難計画を考える水俣の会」も共催し、120人が集まりました。
上原公子・元東京都国立市長、佐藤和雄・元東京都小金井市長、井戸川克隆・前福島県双葉町長が報告。「鹿児島県と熊本県の間で避難計画の調整もない。政府こそが無責任だ。避難者受け入れ自治体からも声を上げてほしい」(佐藤氏)など避難計画の問題点を指摘するとともに、そもそも川内原発の再稼働には反対だと首長会議の立場を説明しました。
続いて市民委員会の吉岡斉・九州大学大学院教授、荒木田岳・福島大学准教授、満田夏花・国際環境NGO「FOE Japan」理事の3氏が報告しました。
報告に先立ち西田弘志・水俣市長が、経済優先が被害を拡大させた公害・水俣病を経験した立場としても「(再稼働には)より慎重な態度で臨んでもらいたい」と来賓あいさつしました。
「原子力市民委員会」は5月31日、薩摩川内市で「自主公聴会」を行いました。
(「しんぶん赤旗」2014年6月3日より転載)