福島第1原発で放射性物質に汚染された地下水が海に流出している問題で、5月11、12両日に採取した港湾内の海水の放射能濃度が計5カ所の測定点で過去最高値を更新しました。東京電力が14日までに発表しました。2〜4号機海側の地下水で最近、過去最高値の更新が続いており、汚染の拡大が懸念されます。
東電によると、12日に採取した港湾内の4ヵ所の海水で、放射性セシウムや全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)濃度の六つの測定値が、各地点の過去最高値を記録しました。3、4号機取水口間で、セシウム134が1リットル当たり37ベクレル、セシウム137が同98ベクレル。2、3号機取水口間で、全ベータが同640ベクレルでした。さらに11日に採取した1、2号機取水口間の表層海水からは同4100ベクレルのトリチウム(3重水素)が検出され、過去最高となりました。
一方、2号機海側の地下水(12日採取)からも、この地点で過去最高の同2900ベクレルの全ベータを検出するなど、2〜4号機海側の各地点で最高値の更新が相次いでいます。
(「しんぶん赤旗」2014年5月15日より転載)