首都圏反原発連合は5月2日、内閣府を訪れ、福島第1原発事故の収束宣言を正式に撤回することを安倍晋三首相あてに申し入れました。ミサオ・レッドウルフさんや戸田裕大さんらが参加しました。
ミサオさんは、前政権による収束宣言によって事故の風化が進んだと指摘。今も福島第1原発では作業員が体をはり、16万人もの県民が避難を続けているとのべ、「収束宣言が与えた誤認識には膨大な影響力がありました。記者会見など政府の公式声明として国民と、世界にむけて福島の事故は収束していないと明言していただくことを強く要請します」と話しました。
参加者からは「収束宣言があったとき、各地から『これだけ大変な思いをしているのに政府は何をしてるんだ』と失望の声がありました」「前政権のやったことだからと、撤回するまでもないということは、ありえません」などの訴えがありました。
要請書では、収束宣言の撤回と、▽福島第1原発の現状を正確に公示すること▽事故の収拾、被害者の救済に全力をつくすこと▽原発作業員に対する保護に万全を尽くすこと―などを要求。担当者は、「担当の官庁へ伝えます」などと答えました。