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滞留水タンクから漏水・・福島第1 態勢整わず

東京電力は5月17日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の5、6号機付近にある滞留水タンクの上部から水があふれて漏れているのを、午前8時55分ごろ、構内散水作業の準備をしていた同社社員が発見したと発表しました。

漏れた水は周囲の地面(3メートル×20メートル)に染み込んでおり、タンクヘの水の移送量や地面への染み込みの範囲から、東電は、漏れた水の量は約27・5トンと推定しています。午前9時ごろ、タンクの受け入れ弁を閉じたため、漏れは停止したといいます。

水が漏れた原因は、前日、水の受け入れ先を別のタンクに切り替える予定だったのに、切り替え作業を忘れていたためだとしています。

滞留水タンクに貯蔵している水は、一昨年(2011年)の東日本大震災の際の津波で5、6号機の建屋地下に入った海水、雨水、地下水など放射性物質を含む水を淡水化したもの。東電によると、水質検査では、放射性物質の濃度は検出限界値未満だったとしています。

福島第1原発では1?4号機の原子炉建屋やタービン建屋の地下にたまっている高濃度放射能汚染水を処理する過程での水漏れが繰り返し起きており、4月には地下貯水槽から高濃度放射能汚染水が地中に漏れだす事故が起きています。16日には広瀬直己社長が福島復興本社(福島県楢葉町)で記者会見し、汚染水対策に万全を期す考えを表明したばかりでした。

今回の水漏れは現場に行った社員が偶然発見したものでした。水漏れを防ぐ態勢さえできていないことを示しています。

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