東京電力福島第1原発事故で福島県から千葉県に避難した住民20人が国と東電を相手取り、慰謝料など計約10億3000万円を求めた集団訴訟の第1回口頭弁論が5月31日、千葉地裁(多見谷寿郎裁判長)でありました。住民の弁護団によると、原発事故で国を相手にした一連の集団訴訟で、初めての弁論といいます。国と東電側は請求の棄却を求めます。
原告側は、国と東電は危険性を認識していながら対策を怠ったと主張。意見陳述で、福島県浪江町から家族で避難した原告の40代夫婦は、「原発事故で家や生活を根こそぎ奪われた。国と東電に責任を取るように求める」と訴えました。
国を被告とする原発事故訴訟ではほかに、福島第1原発の周辺住民や東京に避難している被災者計1630人が原状回復などを求め、福島地裁、同地裁いわき支部、東京地裁にそれぞれ提訴しています。