日本科学者会議石川支部、原発問題住民運動石川県連絡センターなど4団体は7月26、27の両日、北陸電力志賀原子力発電所(志賀町)周辺の海岸部の測量調査を実施しました。新潟大学名誉教授(地質学)の立石雅昭氏の指導のもと、海岸地形の状況を明らかにし、原発周辺の断層の活動性を分析しました。
4団体と立石氏は、昨年春以降数回にわたり、原発の北9キロ地点の「富来(とぎ)川南岸断層」や原発の東1キロ地点の「福浦断層」を調査し、両断層が活動性の高い断層であることが決定的になったとする調査結果を発表しています。
今回は、志賀原発の敷地直下を走る断層と海岸部の断層の走る向きが類似していることから、海岸の線状の構造や断層の状況を測量調査し、原発周辺の断層の状況を推測。その上で北陸電力が否定している断層、無視している断層についても存在を立証することが目的です。
調査では、活動年代の特定は困難なものの、過去に地震が発生したことを示す断層の破砕帯が幅広く見られるなど、断層が志賀原発の海岸側に多数存在することがわかり、原発直下をはじめ、原発の周囲に数多くの断層が存在することが明白になりました。
立石教授は「海岸部に幅広い破砕帯を伴う断層が多数存在する状況を見ても、原発敷地直下も同様の状況だと推測される。しっかりとした調査を実施し、結果を明らかにすべきだ」と指摘。住民運動としても継続して調査を行う考えを述べました。4団体は28日も同様の調査を実施することにしています。