東京電力は9月20日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で、大量の高濃度放射能汚染水が流出したタンクを解体して底部を調べたところ、タンク内側の東の端に近いところで底板の接合部のボルト5本にゆるみが見つかったと発表しました。このボルトは日常的に点検、締め直しはできないところにあります。ボルトがゆるんでいた箇所について東電は、「締め付けが弱くなって(漏えいの)リスクは高まる」としています。
そのほか、底板の接合部のゴム製の止水材がはみだしてふくらんでいる箇所が8ヵ所、底板の外周部分、側面の板の接合部でパッキンがはみ出している箇所、側面にさびが見つかりました。
東電は、漏えい箇所はまだ分からないとして、さらに調べるとしています。
また、汚染水漏れが起きたタンクの北東と南西で掘削した土の線量を計測したところ、北東の土からベータ線が検出され、深さ20センチメートルのところで1時間当たり1・5ミリシーベルト、30センチメートルのところでそれよりやや高い値が検出されました。南西の土からはほとんど放射線は検出されなかったといいます。