福井県美浜町の関西電力美浜原発3号機の蒸気噴出死傷事故で、破損した二次系配管について関電が四年前、「合理的な点検基準を策定し運用している」として、運転管理は適切とする報告書をまとめていたことが分かりました。当時の通産省も、その報告書を「妥当」と評価していました。十
二日に開かれた原子力安全委員会(松浦祥次郎委員長〉で、経済産業省原子力安全・保安院が明らかにしました。 報告書をそのまま妥当と評価した点について、保安院はこの日の委員会で、「(事故を起こした配管が検査から漏れたことに)気付かなかった。確認は不十分だった」と責任を認めました。
この報告書は「定期安全レビュー」で、関電が二〇〇〇年五月に通産省に提出しました。 関電はこの中で、3号機の配管について「膨大な個所の肉厚測定を数年間かけて実施しており、合理的な点検基準を策定し運用している」と記述。3号機の運転管理が適切に行われていると報告していました。通産省は同月中に「妥当」と結論付けていました。