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草野裁判官 適正ない/福島原発告訴団など 口頭弁論を

最高裁の草野裁判官の回避と口頭弁論を開くことを求める集会=1日、参院議員会館

 東京電力福島第1原発事故をめぐり東京電力元経営陣の勝俣恒久氏(故人)、武藤栄氏、武黒一郎氏が、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電刑事裁判で、福島原発刑事訴訟支援団と福島原発告訴団は1日、最高裁判所第2小法廷の草野耕一裁判官は同事件を担当するのにふさわしくないとして、審理から自ら外れるよう求める161人分の署名を最高裁に提出しました。これまで提出したものと合わせると計1万4506人分になります。

 この事件では、一審、二審で全員無罪となり、現在最高裁第2小法廷で争われています。草野裁判官は、東電などに法的アドバイスをしている複数の弁護士が所属する「西村あさひ法律事務所」の元代表です。

 また、支援団では最高裁が口頭弁論を開き、公正な判決をするよう求めています。

 提出後、東京都内で集会を行いました。

 集会で、福島原発告訴団弁護団の海渡雄一弁護士は、同裁判で市民の訴えが認められる意義について「原発事故の責任を認めさせるだけでなく、最高裁判所が本当に市民の人権の砦(とりで)になることを示すことになる」と指摘しました。

 元原子力プラント設計技術者の後藤政志さんが、「13年たっても見通しの立たない福島の廃炉」と題して講演。デブリ(溶融炉心)の状態も分からないなか福島第1原発の廃炉の工程は「技術的な見込みがない」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2024年11月2日より転載)