国と東京電力が昨年8月24日に福島第1原発から出る汚染水(アルプス処理水)の海洋放出を強行してから1年、県内各地で抗議の行動が繰り広げられました。ふくしま復興共同センターは23日、声明を発表し福島市内で海洋放出の中止と抜本的な汚染水対策を求める宣伝を行いました。
福島市の行動で野木茂雄同センター代表委員(県労連議長)は、漁業者との約束を破って強行したことは絶対に許せず、あいまいにできないと強調。海洋放出開始後も同原発でトラブルが相次ぎ、「想定外の事態」が起きれば復興の努力が一瞬で台無しになると訴えました。
海洋放出が廃炉完了の2051年までに終了する保証がなく、汚染水を処理する過程で大量発生する高濃度の放射性物質を含む汚泥(スラリー)の保管もひっ迫していると指摘。「いま必要なことは汚染水の新たな発生を抑えること」だと述べ、専門家が提案している原子炉建屋への地下水流入を抑える対策や、陸上保管の継続を国と東電が早急に具体化するよう求めました。
宣伝行動では日本共産党の岩渕友参院議員もマイクを握り、町田和史党県委員長や宮本しづえ、大橋沙織両県議も参加しました。
(「しんぶん赤旗」2024年8月25日より転載)