日本共産党の井上哲士参院議員は10月2日、原発の敷地直下や周辺部の活断層の存在が大きな問題になっている北陸電力・志賀(しか)原発(石川県志賀町)周辺を訪れ、調査を行いました。党北陸信越ブロック事務所、石川県委員会の関係者らが同行しました。
同原発敷地直下の断層(S―1断層)については、昨年7月に旧原子力・保安院が開いた専門家の意見聴取会合で「活断層ではないか」との指摘が相次ぎ、北陸電力も再調査せざるを得なくなっていますが、中間報告では断層活動によるものであることを否定。年末に最終報告の予定です。
志賀原発周辺の断層調査を行ってきた、立石雅昭・新潟大名誉教授らは8月に、同原発敷地西200メートルの海岸部を調査し多数の断層を確認。敷地内の断層と共通して形成されたものであるとする結果をまとめています。
この日は、立石氏らの案内で約3時間にわたり、海岸部の「線状構造」などを視察。北陸電力の「海岸浸食によるものであり、S―1と同様に断層運動によるものでない」との主張が成り立たないことなど、説明を受けました。
井上議員は「志賀原発は、立地審査段階の活断層調査のずさんさが大問題になってきた。現在も、その姿勢が同じであることを憤りをもって痛感した。科学的知見をもって総点検すべきであり、廃炉しかない」と語りました。