中国電力が山口県上関(かみのせき)町に計画する上関原発と昨年8月に浮上した使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設に反対する集会が23日、山口市で開かれました。冷たい雨のなか、県内外から約800人が参加し、「未来に誇れる自然豊かな上関と命を育む海を守ろう」とアピールしました。上関原発を建てさせない山口県民連絡会の主催。
中間貯蔵施設の建設中止を求める署名は27万筆も寄せられ、中国電に提出されたことが報告されました。共同代表の清水敏保・上関原発を建てさせない祝島島民の会代表は上関町長が町民の意見も聞かず、事前調査を受け入れたと批判し、「重大な問題を上関町だけで決めてよいわけがない。絶対に許せない。全国の仲間のみなさんと連帯し、全力で取り組む。ともに頑張ろう」と訴えました。
上関町の清水康博町議(無所属)は、町民の6割が中間貯蔵施設に反対との世論調査も示し、「この声をしっかり拾い上げ、届けていく。計画は絶対に止めなければならない」と力説。声援と拍手が湧きました。
上関の自然を守る会の高島美登里共同代表は「私たちは25年間、研究者と調査を続け、カンムリウミスズメ(国指定天然記念物の海鳥)など世界的に珍しい生き物が暮らす『奇跡の海』だと解明してきた」と紹介。「(原発交付金の)他力本願でなく、足元にある宝物に目を向け、自立したまちづくりこそが未来を切り開く」と語りました。
原発とたたかう、福島県と福井県の両代表もあいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2024年3月24日より転載)