日本の文化人や学者でつくる「世界平和アピール七人委員会」は9日、「これでも原発推進を続けるのか」と訴える声明を発表しました。
声明は、節電や再生可能エネルギーの普及によって電力が余る時代に、日本は、再エネの普及拡大を犠牲にして高価な原発を優先する「出力制御」をしていると批判しています。
いまだに廃炉の見通しの立たない東京電力福島第1原発や、破綻した核燃料サイクルに固執した日本原燃の六ケ所再処理工場の計画継続に触れた上で、今年の能登半島地震で北陸電力志賀原発の放射能漏れ事故がもし起きていれば、「30キロ圏内に住む15万人の住民の多くが逃げられなかっただろう」と指摘。これでも原発依存・推進を続けるのであれば、再エネの開発・利用で諸外国との差はますます拡大し解消できなくなると述べ、原発の再稼働、新増設や運転延期の政策は「直ちに撤回すべき」だと主張しています。
同委員会のメンバーは、大石芳野、小沼通二、池内了、池辺晋一郎、髙村薫、島薗進、酒井啓子の各氏。
(「しんぶん赤旗」2024年3月11日より転載)