9日にベルリンで開かれた反原発集会を呼びかけた団体の一つ、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)ドイツ支部のアレックス・ローゼン元議長に、日本政府による原発再稼働などの動きについて話を聞きました。(ベルリン=吉本博美 写真も)
日本政府は福島第1原発事故から何も学んでいないと感じています。チェルノブイリ原発事故と並ぶ大惨事を経てもなお、政府が原発に予算投入し再稼働をしているのは信じられません。
放射能は少量でも人体の健康に潜在的な危険を及ぼすことも認識してほしい。小児科医としては、特に影響を受けやすい子どもや胎児の将来の発がん率の高さを懸念しています。
年明けに石川県の能登半島地震もドイツでニュースとなりましたが、同県の志賀原発もトラブルが続発しています。地震と津波の被害を受けやすい日本で、原発への固執を続ければ再び大事故が起こるのは目に見えています。
日本は太陽光や地熱など自然エネルギーが豊かで、技術力のある国です。再生可能エネルギーの普及は安全性、環境、経済とあらゆる面での展望があります。政府は原子力に依存せず、どうか未来と世界のために正しい選択をしてほしいと思います。
(「しんぶん赤旗」2024年3月11日より転載)