【ベルリン=吉本博美】東京電力福島第1原発事故から13年になるのを前に、ドイツの首都ベルリンでは9日、反原発を訴える市民集会が開かれました。ドイツの反核・環境団体、ベルリン在住の日本人グループなど約20団体が共同で呼び掛けた行動。参加者は日本政府の原発推進政策を批判し「一日も早い再生可能エネルギーの普及を」と訴えました。(関連7面)
集会は中心部のブランデンブルク門前で開催。参加者のソフィさん(57)は「日本が経験した広島と長崎の原爆被害と福島の原発事故から、人類と原子力は相いれないのだと学んだ。悲しい歴史をこれ以上繰り返してはいけない」と話しました。
集会のスピーチでは、昨年8月から始まった福島第1原発からの汚染水(アルプス処理水)海洋放出への批判が噴出し、日本政府に中止を求める声も。「世界のどこであれ汚染水で海を汚すのは許されない」「何世代にもわたる危険な遺産、放射性廃棄物を残す無責任な原子力エネルギーから撤退を」との訴えが次々と上がりました。
(「しんぶん赤旗」2024年3月11日より転載)