北海道電力泊原発(北海道泊村)から放射性物質が放出された事故を想定し、北海道は10月8日、半径30キロ圏内の13町村などと合同で原子力防災訓練を実施しました。過去最多の住民約7600人が参加。事故の進展に即した段階的避難や渋滞対策を初めて組み込み、現地対策拠点となるオフサイトセンターの運営態勢も確認しました。
訓練では、内陸部を震源とする地震で泊原発1号機の全電源が喪失したと想定し、最初に5キロ圏内の要援護者が避難。その後、放射性物質が放出されたとして、風による飛散方向の30キロ圏内の住民が、避難所となる札幌市のホテルなどに向かいました。
孤立した住民らを搬送するため、自衛隊のヘリコプターも活用。住民は避難先で、放射線による汚染状況のスクリーニングを受けました。
避難対象地域から小樽市方面へ向かう幹線道路周辺では、避難渋滞を想定した訓練も実施。車で避難する住民を商業施設やコンビニに誘導し、渋滞情報や食料品を提供しました。