救援募金呼びかけ 福島
福島市の駅前通りでは、ふくしま復興共同センター(代表委員・野木茂雄県労連議長)が能登半島地震の救援募金を呼びかけるとともに、防災強化や原発ゼロを訴えました。
マイクで救援募金への協力を訴えた野木代表委員は「避難の様子を報道で見ると、13年前の東日本大震災・原発事故のときとあまり変わっていないと思える。大規模災害を想定した備えは十分だったのか。国は金の使い道をもっと防災や減災に使うことが必要ではないか」と指摘。北陸電力志賀原発や東京電力柏崎刈羽原発の状況にも触れながら「原発ゼロを直ちに決断することを求める」と語気を強めました。
「テレビ報道を見てかわいそうでならない。私も身内が被害を受けて大変だったから人ごとではない。支援の手が届き、立ち直ってほしい」と募金に応じた女性(76)も。財布をのぞき込んでいた若い2人連れは、意を決したように募金しました。
5000円札を募金箱に入れた男性は「連日、お疲れさまです。あなた方の活動には頭が下がる。頑張ってください」と激励していきました。
再生エネへ転換を 東京
東日本大震災・原発事故以来、取り組んでいる「原発イレブン行動」が11日、各地で行われました。
東京・新宿駅前では全労連、全日本民医連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会が、寒風の中「原発事故は国の責任」「東京電力福島第1原発事故による放射能汚染水(アルプス処理水)の海洋放出はただちに中止」と訴え、署名に取り組みました。能登半島地震救援募金を呼びかけました。
全国商工団体連合会の牧伸人常任理事は「能登半島地震で見逃せないのは原発の問題だ」と切り出し、北陸電力志賀原発の想定外の揺れが明らかになったと指摘。「原発に『絶対安心』はあり得ない。ひとたび事故があれば私たちの制御を超える。志賀原発はこのまま停止し、廃炉を目指すべきだ」と強調しました。
全国保険医団体連合会の松本明子氏は「今こそ再生可能エネルギーへ転換すべきだ」と求め、婦人民主クラブの山田博子会長は「2月にも海洋放出が再開されようとしている汚染水の問題は全然解決されていない。繰り返される海洋放出の中止を求めよう」と呼びかけました。
日本共産党の笠井亮衆院議員は「今こそ原発ゼロ。いまだに原発にしがみつく自民党政治にさよならし、市民と野党で政治を変えよう」と訴えました。
署名した東京都大田区の建築士村上カチィさん(57)は、東京に帰国した2日後に経験した東日本大震災に触れ「日本は地震が多い。原発は事故の不安があるからなくしてほしい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2024年1月12日より転載)