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汚染水海洋放出やめよ 漁業者に痛み押し付け・・全国連絡会が新署名宣伝 東京・新宿

アルプス処理水(汚染水)の海洋放出中止などを訴え、署名を集める人たち=11日、東京・新宿駅西口

 全労連、全日本民主医療機関連合会、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会は11日、東京・新宿駅西口で、東京電力福島第1原発事故で発生したアルプス処理水(汚染水)の海洋放出中止を岸田文雄首相と西村康稔経済産業相に求める新署名の宣伝を行いました。

 新署名は、▽漁業者・福島県民・国民合意のないまま強行されたアルプス処理水海洋放出は中止する▽新たな汚染水の発生を抑える抜本対策、海洋放出以外の処分方法について、国の責任で早急に具体化する―ことを求めるものです。

 新日本婦人の会の河村玲子中央常任委員は「事故から12年にわたり、漁業者は漁獲再開へ努力を重ねてきた。デブリに触れた汚染水の放出を30年も続けるなど例がない」と強調しました。

 全国商工団体連合会の牧伸人常任理事は、「広域遮水壁など汚染水の増加を止める対策を求める専門家や市民の声に耳を傾けるべきだ」と語りました。

 全日本民医連の木原望事務局次長は、汚染水の海洋放出、高レベル放射性廃棄物の処分など、国の原発政策が対象地域の住民の犠牲や分断を広げていると指摘。「誰かの苦しみや犠牲の上に成り立つシステムを変えよう」と呼びかけました。

 婦人民主クラブの山田博子会長は「閣議決定で放出を強行し、漁業者に痛みと苦しみを押し付けるものだ」と抗議し、「市民、国民の声に真摯(しんし)に耳を傾けるべきだ」と訴えました。

 福島に何度も足を運び、避難者の訴訟の支援もしているという小林功さん(87)=東京都江戸川区=は「反対している漁業者の声を聞かず、約束も破った。許せない」と署名しました。

(「しんぶん赤旗」2023年10月12日より転載)