東京電力福島第１原発から発生する汚染水（アルプス処理水）の海洋放出に反対する緊急街宣が２９日、長野駅前でありました。

　県労連や県原水協などでつくる「原発ゼロ長野県連絡会」が主催。「海洋放出ゆるさない！」などのプラカードを掲げ、漁業者をはじめ国民の合意すらなく放出を決定・開始した東電と岸田政権に抗議しました。

　県平和委員会事務局の林茂樹さんら３氏がスピーチ。県原水協事務局長の丸山稔さんは、海洋放出に関わってビキニ事件で被爆した南太平洋の島々の人たちが「また核の汚れを受け止めなければいけないのか」と懸念を表明するなど国際社会からも大きな懸念や批判を受けていると指摘。「汚染水の海洋放出という一番安易な方法は、いったん立ち止まるべきです」と述べました。

　県労連議長の細尾俊彦さんは、岸田首相は「関係者から一定の理解を得た」というが、全国の漁業者でつくる全漁連をはじめ反対の声が各地から上がっていると強調。「海洋放出と一体に、原発推進の政治が進められていることも見過ごせません。そうした政治も変えていきましょう」と語りました。

（「しんぶん赤旗」2023年8月31日より転載）