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「気候対策を邪魔する」 原発推進法案で市民団体

 「脱炭素」を掲げながら原発や化石燃料の推進をさらに強化するためのGX法案(GX推進法、原発推進等5法案)に声を上げようと、環境NGOや市民団体などでつくるネットワーク「再エネ100%と公正な社会をめざす『ワタシのミライ』」は23日、国会内で集会(オンラインも併用)を開きました。

 「こんなにおかしいGX法! ワタシのミライはどこへ? 再エネ社会から遠のく日本」と題し、法案の問題点などさまざまな角度から報告されました。

 国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花さんは、原発推進等5法案について「国民の声が全く反映されていない」と、審議に至るプロセスの問題をはじめ、原子力基本法の改定案で「国の責務」と書き込んだ中身が原子力産業を支援するものになっていると批判しました。

 明日香壽川・東北大学教授は「原発コストが非常に高い」と説明。温室効果ガス排出削減コストで、原発の運転延長よりも再エネ新設の方がはるかに安いことなどを示し、「原発が気候変動対策としても経済対策としてもデメリットでしかなく、逆に気候変動対策を邪魔する」と指摘しました。

 大島堅一・龍谷大学教授は、原子力産業が衰退の一途にあるとして原発推進等5法案はそれを救済するための法律だと指摘しました。

 国会議員があいさつ。日本共産党の岩渕友参院議員は「法案を廃案に追い込むまでがんばりぬく」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2023年5月24日より転載)