原電に申請補正要求/資料誤り多発 規制委が指導文書
日本原子力発電(原電)敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に必要な審査に用いる資料で繰り返し誤りが見つかった問題で原子力規制委員会は18日、2号機原子炉建屋直下を通る断層に関して申請の補正を8月末までに求める行政指導文書を正式決定し、原電に出しました。敦賀原発2号機の審査は再度中断します。
同原発の審査では、原子炉直下を通る断層に関する審査資料で、2019年に1000カ所以上の資料の記載不備が見つかり、20年にはボーリング調査による地質データの無断書き換えが発覚し、長期にわたり審査が中断。22年12月に審査を再開しましたが、その後も審査資料の誤りが繰り返し見つかりました。
山中伸介委員長は会見で「審査しない状態をこれ以上長引かせないというのが委員会としての意思表明」と話しました。
同原発の審査は、原子炉直下を通る断層が活断層かどうかが焦点になっています。
原電に申請補正要求/資料誤り多発 社長ら報酬返納
18日に行政指導文書を受け取った原電は、村松衛社長と剱田裕史副社長が役員報酬の30%を1カ月、自主返納すると発表しました。
(「しんぶん赤旗」2023年4月19日より転載)