中国電力が山口県上関(かみのせき)町に計画する上関原発の建設に反対する集会が18日、山口市で開かれ、約800人が参加しました。「上関原発を建てさせない山口県民連絡会」の主催で、コロナ禍で4年ぶりの開催。県内外から集い、「日本のどこにも原発はいらない」などとアピールしました。
建設予定地向かいの祝(いわい)島で41年間、田ノ浦の美しい海を守っている「祝島島民の会」。中電は昨年10月、建設に向けた海上ボーリング調査を妨害しないよう同会を提訴しました。
同会代表で県民連絡会の共同代表の一人、清水敏保さんは「私たち漁業者は釣りをしているだけだ。妨害しているのは中電だ」と抗議。「大切なのは原発を絶対に認めない多くのみなさんの声だ。上関原発の白紙撤回まで、ともに頑張る」と述べました。
人口約300人の祝島で暮らす30代と40代の男性4人が登壇し、詩人のアーサー・ビナード氏と対談。5年前に移住した40代男性は島の魅力を「お互い、支えてくれる人の顔がわかる暮らしができる」と指摘。主にヒジキ漁で暮らす30代の男性は「(たたかいを)あきらめなかったから、今も海がきれいなままだ」と語りました。
東京電力福島第1原発事故で福島県大熊町から新潟県へ避難した大賀あや子さんが現状などを報告しました。
上関原発に明確に反対して統一地方選に挑む日本共産党などの各候補が登壇し、参加者の声援に応えました。
(「しんぶん赤旗」2023年3月19より転載)