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汚染水問題 東電の対応 規制委が批判・・「柏崎から福島に人回せ」

東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)でタンクからの漏れが相次ぐなど深刻化している汚染水問題について、原子力規制委員会の10月23日の定例会で、「東電は現場管理ができていない」などの意見が相次ぎました。この問題では当事者能力を欠いた東電の実態が浮き彫りになるなか、国が全面的に責任を果たす体制が不可欠です。

報告書を議論

福島第1原発で汚染水貯留タンクの堰(せき)内にたまった水を移送する作業員=10月16日、東京電力撮影
福島第1原発で汚染水貯留タンクの堰(せき)内にたまった水を移送する作業員=10月16日、東京電力撮影

この日は、東電が15日に原子力規制庁に提出した汚染水対策の報告書について議論。報告書は、福島第1原発では水の移送作業を1人で実施するなど必要な要員配置や体制をとらなかった実態を説明する一方、東電が6、7号機の再稼働の審査を申請した柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)については「災害『0(ゼロ)』、不適合『0』の実現に努めていく」などと報告していました。

定例会で、更田(ふけた)豊志委員が「柏崎刈羽で万全だと主張するなら、そのリソース(人的資源など)を福島第1に投入できないのか、自然な疑問」と発言。田中委員長も「(柏崎刈羽原発の)職員を福島第1原発の対応に充てるべきではないか、それがなぜできないのか、大変疑問」と述べました。

また、他の委員からも「(同じ会社なのに)福島第1と柏崎刈羽がまるっきり違うように見える。異常」(島崎邦彦委員長代理)、「現場の疲弊を吸い上げていない」(中村佳代子委員)、「予想される将来の難問や事態を乗り切れるか、信用できない」(大島賢三委員)と東電の姿勢や能力を問題視。田中委員長も現場の作業員の状況を示しながら「ますます事態が悪くなってきているのではないか。そのことを経営陣が認識しているのか」と述べました。

定例会で、規制委の田中委員長が東電の広瀬直己社長と直接面談し、対策をただすことを決めました。柏崎刈羽原発6、7号機の扱いについては、面談後に判断するといいます。

日本共産党の笠井亮衆院議員は22日の予算委員会で汚染水対策を取り上げ、政府に対し「東電まかせ」の態度を根本から改め、汚染水対策に集中し、再稼働をやめるよう求めました。

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