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原発方針に民意示そう・・市民団体 パブコメ呼びかけ

原発推進のGX方針に対するパブコメのセミナー資料から

「時間をかけて議論すべきだ」

 政府は昨年末、原発の運転期間を60年以上認めることや新設推進を盛り込んだ「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」を決定しました。同方針の閣議決定を前に実施されているパブリックコメント(パブコメ、意見募集)に「民意を示そう」と、市民団体が意見提出を呼びかけています。

 国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花(かんな)事務局長は「政府はウクライナ戦争によるエネルギー価格高騰などに乗じてGXを短期間で進めようとしています。本来であれば各地で説明会を開き、時間をかけて議論するべき内容です。意見を示すことは私たちの権利です」と強調します。

 昨年8月、GX実行会議の中で議長を務める岸田文雄首相が、原発推進の検討を指示。その後、たった4カ月で、「可能な限り原発依存度を低減する」などとした政府のこれまでの方針を大転換する「原発回帰」の基本方針を、国民的な議論もしないまま決定しました。東京電力福島第1原発事故の被害者や、原発立地の住民など多くの国民が強く批判をする中での暴挙です。

 FoE Japanでは、パブコメの書き方についてオンラインセミナーを開催しています。セミナーでは、提出の手順に加え、実際に書いて、参加者で内容を共有する時間も設けています。

 満田さんは「簡単でもいいということを知って、提出するきっかけにしてほしい」といいます。同セミナーは、意見募集締め切り直前まで行う予定だといいます。

 募集の締め切りは今月22日まで。インターネットの電子政府の総合窓口(e―Gov)での意見提出フォームに記入します。書面での提出の場合、用紙をダウンロードして経済産業省に郵送します。

(「しんぶん赤旗」2023年1月7日より転載)