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原発推進・火力温存GX政策 原子力市民委など批判・・事故無反省・気候危機にも逆行

 岸田文雄首相が議長を務める「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」が年内に、原発を推進し火力発電を温存する方針を決定しようとしている問題で、気候危機など課題解決に向けて多様な団体が連携する「わたしのみらい」プロジェクトと原子力市民委員会が12月21日、共同会見を開きました。

 政府の方針は原発事故の教訓をないがしろにし気候危機の解決にも逆行するものだと指摘。市民の声を聞かずに短期間で方針を決定する政府の姿勢を批判し、反対の声をあげようと呼びかけました。

 会見では、原発・気候危機問題にとりくむ団体や個人が意見表明しました。

 原発事故被害者団体連絡会代表の武藤類子さんは、東京電力福島第1原発事故が11年たった今も収束しておらず、故郷に帰れない人が多数いると指摘。事故の反省から、原発を新増設せず運転期間を原則40年としたこれまでの方針を転換しようとする政府に「原発事故を忘れたのかと言いたい」と憤りました。

 気候ネットワークの桃井貴子さんは、アンモニアを使った火力発電は、二酸化炭素の排出量が石炭火発とほとんど変わらないと指摘。風力や太陽光発電に切り替える重要性を訴えました。

 気候危機の解決をめざす「フライデーズ・フォー・フューチャー」(FFF)の大学生と高校生も発言。原発事故や気候変動が、貧しい人や女性により多くの被害をもたらす不平等性、未来にとって重要な政策を市民の声を聞かずに決める政府の姿勢を告発しました。

(「しんぶん赤旗」2022年12月22日より転載)