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福島第1 津波の高さ 測定できず・・県沖でM7・1 計器故障のまま/大津波の恐れある余震・・アウターライズ正断層型

13-10-27jisin10月26日午前2時10分ごろ、福島県沖を震源とするマグニチュード7・1の地震があり、東北と関東で最大震度4の揺れを観測しました。気象庁は福島、岩手、宮城、茨城各県と千葉県九十九里・外房に津波注意報を出しました。

津波注意報が出た福島県沿岸の東京電力福島第1原発では事故後設置された仮設の防潮堤があるだけで、潮位計も壊れたままで津波の高さも測れない状況でした。

東電は「夜間だったこともあり、沿岸で作業をしている人も少なかった。今回の地震や津波の影響はほぼなかった」と強調しました。

しかし、1~3号機では今も溶け落ちた燃料を冷却するための注水が続いています。日中は多くの作業員が重機を使ったがれきの撤去や地下水の汚染調査などを行っており、前例のない困難な状況が続いています。

11月からは4号機の使用済み核燃料プールから本格的な燃料取り出しが予定されており、大きな地震や津波があれば、作業自体に支障を来しかねないだけでなく、事故の拡大も懸念されています。

M7超地震 久慈・相馬で津波観測

10月26日午前2時10分ごろ、福島県の沖合を震源とする地震があり、気象庁は同14分に福島県に津波注意報を出し、同50分に岩手、宮城、茨城各県と千葉県九十九里・外房に拡大しました。午前3時23分に岩手県久慈市、同38分に福島県相馬市でそれぞれ最大40センチの津波を観測しました。

津波注意報は午前4時5分に解除されました。気象庁によると、この地震は東日本大震災の巨大地震の余震。震源は牡鹿半島の東南東約290キロの深さ約10キロで、規模(マグニチュード=M)は7・1

気象庁の土井恵治地震予知情報課長は記者会見し、今後もM7ぐらいの余震がまれに発生することがあると注意を呼びかけました。

東京電力は、福島第1、第2原発の放射能を測定するモニタリングポストの値に異常はないとしており、福島第1原発で夜間作業をしていた作業員は、免震重要棟などのある高台に一時避難しました。東北電力は、管内の原発に異常はないとしていますが、午前3時すぎ、女川原発の潮位計が最大55センチを観測しました。

震度1以上の揺れは北海道から西日本の広い範囲で観測されました。主な各地の震度は次の通り。

震度4=宮城県石巻市、福島県郡山市、水戸市、栃木県大田原市
震度3=北海道千歳市、青森県東通村、岩手県陸前高田市、秋田市、山形県米沢市、宮城県気仙沼市、仙台市、福島市、前橋市、さいたま市、千葉市、東京都千代田区、横浜市、山梨県北杜市、長野県南牧村、静岡県東伊豆町

 

大津波の恐れある余震・・アウターライズ正断層型

福島沖で10月26日発生し、津波を起こしたマグニチュード(M)7・1の地震について、気象庁の土井恵治地震予知情報課長は記者会見で、東日本大震災の巨大地震(M9・0)の余震であり、懸念されていた「アウターライズ正断層型地震」との見方を示しました。

震源は牡鹿半島の東南東約290キロと、日本海溝より外側で、深さ約10キロ。余震域で起きたM7超地震では陸地から最も遠かったため、最大震度が4にとどまったといいます。

日本海溝付近では陸側プレートの下に海側プレートが沈み込み続けています。東日本大震災では、境界にひずみがたまって急に滑り、巨大地震が発生、陸側プレート先端が跳ね上がって大津波が起きました。

プレート境界で巨大地震が発生すると次に海溝の外側(アウタ1)で、海側プレートが盛り上がった部分(ラィズ)が引きちぎれ、地震が起こることがあります。これが「アウターライズ正断層型地震」で、陸地から遠いところで発生するため、震度の割に大きな津波が襲ってくる場合があるとされています。

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