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労災認定基準見直せ・・高橋氏、原発事故後被ばくで

質問する高橋千鶴子議員=15日、衆院震災復興特委

 高橋千鶴子議員は11月15日、衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第1原発事故の収束作業に従事する労働者の被ばく問題について質問し、労災認定基準の見直しを求めました。

 1976年以降、22人の原発労働者が放射線被ばくで労災認定され、2011年の福島第1原発事故当時、認定は白血病のみでしたが、現在では13種類の疾病が対象です。

 高橋氏は、青森県の除染労働者が白血病を発症し亡くなった事例を紹介。放射線管理手帳によると外部被ばくは1ミリシーベルト未満ですが、「手帳の数値だけで労災申請を却下することはできないと思うがどうか」と質問。厚労省の梶原輝昭審議官は、関係資料等による調査で「個別の事案ごとに調査する」と答え、基準を満たさなくても個別具体的に判断する姿勢を示しました。

 高橋氏は、17年以前の除染労働者は20ミリシーベルトを超えた人がおらず最大でも13・8ミリシーベルトでしたが、それ以降の5年間では20ミリシーベルト超が1人、5ミリシーベルト超が1100人以上になっているなど、被ばくリスクが高まっていることを示し、「労災認定されてもおかしくない」と指摘。厚労省は新たな医学的知見によっては認定基準を「見直すこともありうる」と答えました。

 高橋氏は三つのがんを発症し労災認定されなかった労働者が「命を使い捨てか」と訴えたことを紹介。廃炉は長く続く作業であり、「放射線による影響が否定できないなら補償するよう見直すべきではないか」と主張。秋葉賢也復興相は「厚労省と連携し実態に即していくようにしていきたい」と答弁しました。

(「しんぶん赤旗」2022年11月23日より転載)