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MOX燃料 高浜到着・・福井 反原発団体など抗議

ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を積み、関西電力高浜原発に向かう輸送船(右)=22日午前、福井県高浜町

 フランスで製造されたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を積んだ輸送船が11月22日午前、関西電力高浜原発(福井県高浜町)内の港に到着しました。海外から同原発への輸送は約1年ぶりで、運ばれたMOX燃料は高浜3号機で使用する予定。

 関電は高浜3、4号機でMOX燃料を使用するプルサーマル発電を行っています。MOX燃料は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムにウランを混ぜたもので、仏原子力大手オラノ社が製造しました。輸送船は9月17日、仏シェルブール港を出発していました。

 政府は原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを利用する核燃料サイクル政策の推進を掲げています。しかし、その中核となる日本原燃・再処理工場(青森県六ケ所村)は竣工(しゅんこう)時期を繰り返し延長しており、MOX燃料の製造を海外に依存しています。

 関電が国内外で所有するプルトニウムは2021年末で約12・6トンあり、MOX燃料にすると約290体分に相当します。昨年は計16体のMOX燃料が運ばれ、現在、高浜4号機で使用されています。

 反原発団体などは22日朝、周辺で搬入に抗議するデモを行いました。主催者によると、県内外の約25人が参加。「プルサーマル運転は危険だ」「MOX燃料搬入を許すな」などとシュプレヒコールを上げました。(時事)

(「しんぶん赤旗」2022年11月23日より転載)