東日本大震災・原発事故と現在の福島を伝え、脱原発と再生可能エネルギー導入が進むドイツの高校生と交流しようと8月上旬から約2週間、同地を訪問していた福島県内の高校生6人が20日、福島市で帰国報告会に臨みました。
ドイツ訪問企画と帰国報告会の主催は、いずれもNPO法人アースウォーカーズ(福島市、小玉直也代表)。
訪問した高校生たちは、ベルリンでの広島原爆投下記念式典への参加や高校授業体験と交流など貴重な体験を積み重ねました。デュッセルドルフ市では市環境局の学習会に参加し、フィールドワークで自然の変化を観察しました。
「ドイツは再生可能エネルギーの供給量を増やすだけでなく、使用量を減らす努力をしている」というのは谷聖彩さん(1年)。「国が一体になって取り組み、CO2削減などが目に見えて進んでいる。この政策はすごくいい。ドイツと福島県では取り組みに差があり、世界に目を向けていかないと」と話しました。
米本響さん(3年)は「原発は倫理的に反しているエネルギーです。ずっと先の世代まで負債を残す。火力発電は環境にやさしくない。再生可能エネルギーを増やし、次の世代につなぐためいっしょに努力しませんか」と訴えました。
他の参加者も「環境を良くするために積極的だった。私たちも意識を高めたい」「参加してよかった。次の目標を見つけることができた」などと話しました。
(「しんぶん赤旗」2022年8月22日より転載)