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蒸気発生器細管に損傷・・高浜原発4号機、計12本

 関西電力は9日、定期検査中の高浜原発4号機(福井県)の蒸気発生器細管計12本で2次冷却水側(外側)からの損傷が見つかったと発表しました。関電は今後、小型カメラなどによる調査を実施する予定。10月24日の送電開始予定は、今後の調査状況によっては変更の可能もあります。

 関電は、6月8日から実施された4号機定期検査で、3台の蒸気発生器の計9743本の細管を検査。その結果、3台それぞれから細管の減肉が見つかりました。うち10本の減肉率は25~49%程度と評価されており、関電は原子力規制委員会に法令報告しました。蒸気発生器は、タービンを回す蒸気を発生させる装置で、安全上重要な機器。細管の厚さは1・3ミリです。

 高浜原発3、4号機では2018年以降、細管の外側からの損傷が繰り返し見つかっています。関電は、20年11月に4号機で見つかった損傷の調査で、原発の運転で細管表面に発生する酸化物(スケール)が原因と推定。対策として3、4号機蒸気発生器内を薬品で洗浄し、それぞれ昨年3、4月に運転を再開していました。

 3号機は今年3月からの定期検査で計3本の蒸気発生器細管で外側からの損傷が見つかり、当初予定していた5月の送電開始が未定になりました。関電は、12日から3号機蒸気発生器の薬品洗浄を再び実施する予定です。

(「しんぶん赤旗」2022年7月10日より転載)