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自民提言に“異論”山口環境相「ミサイル防げる原発ない」

 山口壮環境相兼原子力防災担当相が5月13日の記者会見で、自民党が原発の防衛能力強化を求めたことに事実上の“異論”を唱える場面がありました。

 自民党の原子力規制特別委員会(鈴木淳司委員長)が山口担当相に提出(12日)した原発再稼働の審査効率化を求める提言は、原発攻撃を想定した訓練の徹底も求めています。提言への受け止めを問われた山口氏は「ウクライナのこと(ロシアによる原発攻撃)を踏まえたときに、ミサイルが飛んできて、それを防げる原発はない。世界には一基もない。これからもできない。だから戦争を防ぐっていうのが最大のポイントだ」と述べました。

 また、同党の安全保障調査会が原発防衛も含め「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有に踏み込む提言を出したもとで、「核共有」するぐらいの覚悟で原発を運営すべきではと問われた山口氏は「防衛をやることは当然だ」としつつ、「こっちが鉄砲を持ったら向こうも鉄砲を持つ。こっちがミサイルを持ったら向こうもミサイル持つ。こっちが原爆持ったら向こうも原爆持つ。世の中そういうものだから、やはりけんかにならないようにするのが最大のポイントだ」と発言。戦後の国連を中心とする武力行使禁止の仕組みがロシアの侵略で危機を迎えているとして、その仕組みを整えて平和をつくる役割を担うために日本は頑張るべきだと強調しました。

(「しんぶん赤旗」2022年5月15日より転載)